年号 |
元号 |
月日 |
災害名 |
災害の種類 |
災害形態 |
県名 |
市町村名
など |
被災個所数 |
人的被害 |
災害碑の有無 |
概要 |
カルテ
No |
679 |
天武7年 |
1月 |
筑紫国地震(M6.5~7.5) |
地震 |
家屋倒壊、地割れ |
福岡、大分 |
久留米市、日田市 |
― |
― |
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>詳細
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【理科年表H28】(2016)
(旧12月)筑紫:家屋の倒潰多く、幅2丈、長さ3千余丈の地割れを生じた。
【日本の自然災害500~1995年】(2010)
九州北部に大きな地震があり、筑紫国で倒壊家屋が多く、地割れや丘の崩れもある。久留米市から東へ延びる水縄(みのう)断層を生じる。
【地震・津波と災害】(1991)
筑紫:家多く潰れ、幅6m、長さ10kmの大地割れ生ず。
【福岡の気象百年】(1990)
大分、熊本との県境付近が震央と考えられる。家屋の倒壊が多く、幅2丈(6m)長さ3000余丈(10km)の地割れを生じた。「日本書紀」によれば「筑紫」とあり、丘は崩れたがその上の百姓の家は破壊することなく、家人は気づかなかったという。「豊後国風土記」によると、五馬山(現大分県日田郡天瀬町あたりか)が崩れ温泉がところどころに出たが、うち一つは間欠泉であったらしい。
684 |
天武13年 |
11月29日 |
白鳳南海地震(M8.3) |
地震、津波 |
山崩れ、家屋倒壊 |
大分 |
― |
― |
死者多数(全体) |
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>詳細
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【理科年表H28】(2016)
(旧10月14日)土佐その他南海・東海・西海地方:山崩れ、河湧き、家屋社寺の倒潰、人畜の死傷多く、津波来襲して土佐の船多数沈没。土佐で田苑50余万頃(約12k㎡)沈下して海となった。南海トラフ沿いの巨大地震と思われる。(津波規模10~20m)
【日本の自然災害500~1995年】(2010)
南海・東海・西海地震(白鳳地震):M8.3
【宮崎県の災害の実態】(1961)
日向には津波の記録は見あたらないが影響ありとみる。
742 |
天平14年 |
12月24日~29日 |
大隅地震(仮称)(程度:大) |
地震 |
― |
鹿児島 |
大隅 |
― |
― |
|
>詳細
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【鹿児島県災異誌S44(1966)まで】(1967)、【鹿児島県災異誌S27.4】(1952)
大隅国(旧)23日より28日に至るまで地大震動す。よって神命を調聞せしむ。(県史)
744 |
天平16年 |
6月30日 |
肥後地震(M7.0) |
地震、津波 |
― |
熊本 |
八代市、天草市、葦北郡 |
家屋流出470、山崩れ280(熊本県) |
死者1590余(熊本県) |
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>詳細
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【熊本県災害史年表】(1999)
6月:八代、天草、芦北三郡大災害。民家470戸流失、1520人死亡。又、続日本紀には雷雨地震とある。(熊本県災異誌、肥後国誌、新水俣市史)
【地震・津波と災害】(1991)
肥後:旧5月21日、八代、芦北、天草の各部。雷雨地震大いにふるい、津波の来襲による山崩れ、田畑の浸水、民家の倒壊、人畜の死傷甚大。田畑290余丁を海底に化し、民家の流失470余、溺死1520余人、圧死40余人、山崩れ280。この津波が地震によるものか、あるいは雷雨と山崩れによるものかは明らかでない。
746 |
天平18年 |
11月22日 |
洪水 |
風水害 |
川内川洪水 |
宮崎、鹿児島 |
― |
― |
― |
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>詳細
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【川内川水系河川整備計画【国管理区間】九州地方整備局】(2009)
(旧歴10月5日)川内川の史実に基づく一番古い洪水。「続日本書記」及び「大日本史」より
766 |
天平神護2年 |
7月20日 |
大隅地震(仮称) |
地震 |
― |
鹿児島 |
鹿児島市新島 |
― |
多数 |
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>詳細
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【鹿児島の気象百年誌】(1983)
大隅国居民多く流亡す。「大隅国造神島震動不息、以故民多流亡」新島は鹿児島湾北部にあり、この地震は鹿児島湾北部の海底噴火と考えられる。
788 |
延暦7年 |
4月18日 |
大隅噴火地震(仮称)(震度5~6) |
地震、火山 |
― |
鹿児島 |
曽於郡 |
― |
― |
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>詳細
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【鹿児島県災異誌S27.4】(1952)
大隅国囎唹郡(現曽於郡)層及び峯霧島山上に火災上り雷鳴と伴う。峯下56里砂石積もる事2尺、その色黒し。(程度:中)
806 |
大同元年 |
― |
洪水 |
風水害 |
― |
福岡 |
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>詳細
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【筑後川河川整備事務所HP】
太宰府管内、水害とかんばつにより田園荒廃。筑後の国1ヶ年田租を免ぜらる。
867 |
貞観9年 |
6月20日~21日 |
噴火地震 |
地震、火山 |
― |
熊本 |
― |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
噴火地震。
870 |
貞観11年 |
1月12日 |
肥後国地震 |
地震 |
― |
熊本 |
― |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
肥後国地震。(日本紀略)
874 |
貞観16年 |
3月29日 |
薩摩開聞岳噴火 |
火山 |
― |
鹿児島 |
開聞岳周辺(指宿市、南九州市) |
― |
― |
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>詳細
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【鹿児島県地域防災計画(火山災害対策編)H27年度版】(2016)
(旧3月4日)山頂から噴火がはじまり、 火山雷、 振動を伴って火山灰・火山砂等が終日降下し、 3 ~15㎝ 積もった。また、 爆発に伴う上昇気流によって激しい降雨が発生した。
887 |
仁和3年 |
8月26日 |
五畿七道地震〔仁和地震〕(M8.0~8.5) |
地震、津波 |
家屋倒壊・流失 |
宮崎 |
延岡市 |
― |
死者多数(全体) |
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>詳細
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【理科年表H28】(2016)
(旧7月30日)五畿・七道:京都で民家・官舎の倒潰多く、圧死多数。津波が沿岸を襲い溺死多数、特に摂津で津波の被害が大きかった。南海トラフ沿いの巨大地震と思われる。(津波規模10~20m)
【日本の自然災害500~1995年】(2010)
五畿七道地震(仁和地震):北海道と東北を除く日本全国にわたって大地震が発生。
【宮崎県における災害文化の伝承】(2006)
仁和(ニンワ)南海地震、臼杵郡東海村(現延岡市東海町)にあった護国寺(慈通寺)現円通山千光寺)が流出して、守護田に移転した。また、同村川島熊野大権現が倒壊。
【九州の災害史】(1987)
(旧7月30日)宮崎県に大地震、津波を伴い家屋流出。(府県別年別気象災害表)
【宮崎県災異誌】(1967)、【宮崎県の災害の実態】(1961)
大震洪水あり、臼杵郡東海村護国山慈通寺(今は円通山千光寺)流出す。仍て守護田に移転す。同村川島熊野大権現倒壊す。(日向郷土史年表)
938 |
天慶元年 |
7月 |
洪水 |
風水害 |
― |
福岡 |
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>詳細
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【筑後川河川整備事務所HP】
大雨洪水-阿蘇川(現大山川)、玖珠川がはん濫、日田郡大原神社、広園寺が流失。
1172 |
承安2年 |
― |
土砂災害 |
風水害 |
洪水、山崩れ |
長崎 |
松浦市 |
― |
― |
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>詳細
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【九州の自然災害の歴史第1章】
―
1271 |
文永7年 |
1月4日 |
宝池鳴動大地震 |
地震、火山 |
― |
熊本 |
― |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
宝池鳴動大地震あり。(阿蘇山上寄端紀)
1361 |
正平16年 |
8月3日 |
畿内・土佐・阿波国地震(M8.3~8.5) |
地震、津波 |
― |
大分 |
佐伯市 |
― |
死者多数(全体) |
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>詳細
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【理科年表H28】(2016)
(旧6月24日)畿内・土佐・阿波:摂津四天王寺金堂転倒し、圧死5。その他、諸寺諸堂に被害が多かった。津波で摂津・阿波・土佐に被害、特に阿波の雪(由岐)湊で流失1700戸、流死60余。余震多数。南海トラフ沿いの巨大地震と思われる。(津波規模10~20m)
【日本の自然災害500~1995年】(2010)
M8.3~8.5近畿地方中南部から四国地方にかけて大地震。津波が土佐・阿波および摂津の沿岸を襲い、阿波由岐湊では家屋1700が流出、流死60余。難波浦で漁師数百人が溺死。
1384 |
至徳3年 |
― |
洪水 |
風水害 |
― |
福岡 |
|
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溺死者800余人 |
|
>詳細
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【筑後川河川整備事務所HP】
大洪水-玖珠郡浸水1ヶ月間におよび、人畜は山嶽に避難する。溺死者800余人、田畑の損害甚大。
1443 |
嘉吉3年 |
7月7日 |
薩摩地震(仮称) |
地震 |
― |
鹿児島 |
指宿市開聞仙田 |
― |
― |
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>詳細
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【鹿児島の気象百年誌】(1983)
頴娃郡仙田村(現指宿市開聞仙田)
1449 |
宝徳元年 |
夏 |
地震 |
地震 |
― |
長崎 |
対馬市 |
― |
― |
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>詳細
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【九州の災害史】(1987)、【福岡県災異誌】(1936)、【佐賀県災異誌(上巻)】(1952)
夏に対馬で地震。(府県別年別気象災害表)
1471 |
文明3年 |
11月 |
桜島噴火〔文明大噴火〕 |
火山 |
溶岩流、噴石、降灰 |
鹿児島 |
鹿児島市桜島 |
― |
死者多数 |
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>詳細
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【九州の自然災害~地盤災害を主として~】(2008)
1471~1476年に活動、燃崎を形成する。
1498 |
明応7年 |
7月9日 |
九州・四国地方地震 |
地震 |
山崩れ、地裂け、家屋倒壊 |
宮崎 |
― |
― |
死者多数 |
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>詳細
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【理科年表H28】(2016)
(旧6月11日)日向灘:九州で山崩れ、地裂け泥湧出、民屋はすべて壊れ死多数。
【日本の自然災害500~1995年】(2010)
九州・四国地方地震:西日本に地震があり、九州で山崩れ、地裂け、泥湧出。民家は全て壊れ死者多数。伊予で地変。震源地は日向灘。
1507 |
永正4年 |
3月1日 |
肥後地震 |
地震 |
― |
熊本 |
― |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災害史年表】(1999)
2/8(旧暦)、肥後地震。
【熊本県災異誌】(1952)
肥後地震。(理科年表)
1524 |
大永4年 |
12月28日 |
霧島山噴火〔大永四年地震〕 |
地震、火山 |
山岳崩壊 |
宮崎 |
小林市 |
― |
― |
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>詳細
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【九州の自然災害~地盤災害を主として~】(2008)
地震発生で山岳崩壊。
【宮崎県における災害文化の伝承】(2006)
霧島山が噴火した。地震発生により山岳が崩壊(小林市)。
1534 |
天文3年 |
10月29日 |
肥後国八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
阿蘇山鳴動、肥後国八代地震。(八代日記)
1546 |
天文15年 |
8月19日 |
肥後国八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
肥後国八代、地三回震ふ明日又震ふ。(八代日記)
1551 |
天文20年 |
7月4日 |
肥後国八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災害史年表】(1999)
5/24(旧暦)、肥後国八代地震。
【熊本県災異誌】(1952)
肥後国八代地震。(八代日記)
1558 |
永禄元年 |
4月27日 |
肥後国八代地震 |
地震、火山 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
阿蘇山新穴出来、肥後国八代地震。(八代日記)
1561 |
永禄4年 |
4月5日 |
八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
八代地震。(八代日記)
1562 |
永禄4年 |
1月14日 |
八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
八代地震。(八代日記)
1563 |
永禄6年 |
5月30日 |
八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
八代地震。(八代日記)
1563 |
永禄6年 |
7月17日 |
八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
八代地強く震ふ続いて又震ふ。(八代日記)
1563 |
永禄6年 |
8月17日 |
八代地震 |
地震 |
― |
熊本 |
八代市 |
― |
― |
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>詳細
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【熊本県災異誌】(1952)
八代地震。(八代日記)
1578 |
天正6年 |
― |
洪水 |
風水害 |
― |
福岡 |
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>詳細
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【筑後川河川整備事務所HP】
大雨洪水-玖珠川はん濫、日田村中一面浸水
1585 |
天正13年 |
12月16日 |
天正十三年地震 |
地震 |
― |
宮崎 |
日向飫肥 |
― |
― |
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>詳細
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【宮崎県災異誌】(1967)
日向飫肥地震強く、余震歳を越ゆ。(松井蛙助年代記)
1586 |
天正13年 |
1月18日 |
畿内・東海・東山・北陸諸道地震 |
地震、津波 |
海浜流没 |
大分 |
玖珠町山浦荻原 |
― |
― |
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>詳細
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【大分県災害誌(資料編)】(1952)
程度:大。大分県全般、海岸津波。大地震、大津波大分郡荻原、三佐、海辺郡大在地方の海浜数里、海中に流没す。(別府史談)
1596 |
慶長元年 |
9月4日 |
大分地方地震 |
地震、津波 |
山崩れ、家屋倒壊・流失 |
大分 |
大分市、別府市、豊後高田市 |
― |
死者708(大分県) |
● |
>詳細
pdf |
001 no5 |
【理科年表H28】(2016)
(旧7月9日)豊後:前月より前震があったらしい。この日の大地震で高崎山など崩れ、八幡村柞原八幡社拝殿など倒壊、海水が引いた後大津波が来襲し・別府湾沿岸で被害。大分などで家屋ほとんど流失。「瓜生島」(大分の北にあった沖ノ浜とされる)の80%陥没し、死者708という。(津波規模4~6m)
【日本歴史災害辞典】(2012)
(1596慶長伏見地震(慶長元年7月12日)の項目に記述P189)旧7月9日(1596.9.1)に豊後を中心とする九州北部の大地震(M6.9)別府湾内の活断層の活動により発生と推定。豊後の府内(現大分市)では5000戸の家屋のうち残ったのは200戸だけ。由原八幡宮では拝殿や回廊が倒壊、由布院では山崩れで多数の死者。夜に津波が発生、府内の外港であった「沖の浜」(現大分市住吉・勢家)では23度の津波に襲われ全ての家屋・人畜・船舶が失われた。湾岸の日出、浜脇(現別府市)、佐賀関も冠水。府内での波高は4~5mと推定。周防灘の南岸の高田(現豊後高田市)も津波で家屋・人命に被害。下関では関門海峡で潮が引いて陸のようになった。長崎、島原半島、矢部で大きな地震が感じられた。旧12日(9月4日)の地震によって「瓜生島」が水没した説があるが、江戸中期以後の文献のみで地震発生当時の史料には記されていない。
【日本の自然災害500~1995年】(2010)
1596.9.4大分地方地震:豊後国で強い地震が発生。多数の地震を発し、夕刻大地震となって高崎山などが崩壊。大津波が襲来して別府湾沿岸に被害を与え、大分とその周辺ではほとんどの家屋が流失。別府湾内、大分の北約400~500mにあったとされる瓜生島は80%陥没し、住民700人が死亡したと伝えられる。
【福岡の気象百年】(1990)
4日、伊予灘(別府湾):M7.25大分県で大被害、山崩れなど。大津波が別府湾を襲い死者数百。海上で大音響を発し海水が遠く引き去ったのち、大津波が来襲して大分およびその付近の村里すべて流出したといわれている。別府湾大分市の北400~500mのところにあった周囲3里余(約12km)の瓜生島が陥没し、溺死者が708人出たという。
1597 |
慶長2年 |
9月10日 |
豊後地震(M6.4) |
地震、風水害 |
山崩れ、島流没 |
大分 |
別府市鶴見岳 |
― |
死者多数 |
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>詳細
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【地震・津波と災害】(1991)
鶴見岳くずれ別府湾内の久光島海底に没す。
【大分県災害誌(資料編)】(1952)
程度:大。鶴見山爆発、久光島陥没。地震・大雨洪水。鶴見嶽爆発、洪水氾濫、久米島崩壊し、海門寺亦標没するに至る。(豊後速見郡史)
大雨洪水、鶴見嶽崩れ、山潮出て朝見川を作り久米島を海中に流没す。久米島は祖額500石の地なり、死者数知れず。(別府史談)